物質の様々な性質は、物質中の電子の振る舞いを調べることで理解できます。電子間に強い相互作用が働く場合、各々の電子はその個性を失い、互いの関係性を重視した多体状態を形成します。こうした強相関量子液体は、物理量の量子化や外場の完全排除など不思議な性質を示します。強相関量子液体が実現する物質は、次世代テクノロジーを支える電子材料として有望視されています。
私たちは、強相関量子液体の研究を、物理学、化学、地球惑星科学、工学の知見や手法を融合させながら推進しています。学際的な研究理念に立脚することで、既存の枠組みでは記述できない新奇な強相関量子液体を創製し、その底に潜む新たな基礎学理を確立する事ができると考えています。
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